活動報告:9/19(土)オンラインこころカフェ~寄り添うとは?~

日時:2020年9月19日(土)14:00~16:00

場所:zoom(ちなみに運営メンバーは,中国地方,近畿地方,中部地方,関東地方から参加)

進行役:中岡成文

テーマ:寄り添うとは?

 

看護職・コメディカル対象の哲学カフェ,「こころカフェ」。

コロナ禍でしばらくのインターバルを経て,オンライン版こころカフェが始まりました。

 

初回である今回は,看護,介護,ソーシャルワークなど,異なった職種としてケアに携わられる方々が,様々な場所からご参加くださいました。そして,哲学者は3名(進行役と運営メンバー)。

 

寄り添うとは,辞書的には「ぴったりとそばへ寄る」。

・・・ですが,ケアの場では物理的に「寄る」ことよりも心理的に,気持ち的に「寄る」ことを指すことが多いかと思います。

一方で,進行役の中岡さんは,哲学は「寄る」ことよりも「距離をとる」ことを大切にする学問かと思う,とも言います。今回はその「寄り添うとは?」について哲学対話で探究しました。

 

さまざまな話・観点が出てきました。

  • 2者に存在する非対称性が前提にある:ケアする立場,される立場
  • 「寄り添った」「寄り添われた」思いの共有を含む:自分と相手では共有された思いは違う
  • 物理的な時間・空間の共有を含む
  • 寄り添うだけでは問題解決にならない:相手のしてほしくないことが問題解決方法に含まれる場合は
  • その場ですぐ寄り添えたかどうかの結果がでるとは限らない
  • 付き添うと寄り添うの違いは何か:相手への思いがある行為か否か,知識・経験に基づく行為か否か(出産時の付き添い・寄り添いの違いを例に),プロか否か・ケアの種類による違い

などなど・・・

その場にいた皆が,「気が付けば時間がたっている!」「短い!」という感覚をもつほど,集中し,楽しい2時間でした。

 

次回は10月17日(参加申し込み締め切りました)。初回とは異なる職種の方もご参加予定です。テーマは「やさしさとは?」。どんなふうに広がり,深まるか,楽しみにいたしております!

 

(なお,オンライン版の当カフェは,これまでのこころカフェとは異なり,研究の一環として行っております)